私は以前から、「1本で様々な釣り場や対象魚に対応できるソリッドティップのロッドを作りたい」という強い想いを抱いていました。リュック一つに全てのタックルを収め、気軽に遠征へ出かけたい――そんな理想を追い求めていた中で、SFR58（スピニングモデル）の開発が始まりました。

このロッドは私にとって一つの理想形となりましたが、「このブランクスなら、ベイトロッドとしても楽しめるのではないか？」という意見が開発チームから挙がったのです。確かにこのブランクスのベンディングであれば、無理なく幅広いリグをベイトリールでも投げることができるなと。また「ベイトリール」は「スピニングリール」に比べて扁平な形状をしており、省スペースかつトラベルギアとして優れている点が多い。そうした背景から、SFR58【B】の開発が動き出しました。

コンセプトは「コンパクト」＆「ノマディティ（自由に移動する人）」。

仕舞寸法わずか39cmという携行性を持ちながら、アジからミドルクラスのターゲットまで幅広く対応。メッキやカマス、チヌ、キジハタといったロックフィッシュ類も十分に楽しめる自由度を実現しました。

ブランクスは極端に軽量リグ特化ではありませんが、美しいベンディングを描くスローアクション設計により、0.8g程度のジグヘッドから快適に操作が可能。アジングもストレスなく楽しめます。特に夕マズメの手返しゲームや、離島でベイトパターンがハマっている状況では強力な武器となります。

PE・エステル・フロロといった様々なラインでの実釣テストも重ねており、ラインの使い分けによってゲームの幅をさらに広げられることも大きな魅力です。

キャリーバッグ一つで全国を飛び回る私にとって、SFR58Bは欠かせない相棒となりました。遠征先では鯵だけでなく、多くの魅力的な魚と出会えるからです。SFR58Bと、PEや太めのフロロを巻いたベイトリールさえあれば、ターゲットの幅は一気に広がります。

ぜひ、SFR58Bで新たなライトゲームの世界を体感していただければ幸いです。