スペシャライズSFR―65

スペシャライズSFR―65

スペシャライズ第二弾は、6f5in.のマズメ専用ロッドです。

日本海側は、春になると毎日必ず夕方と朝のマズメ時分に30cmオーバーのアジが回遊してくるのですが日により回遊時間が変わり長い時もあれば10分くらいで終わる時もある。

 

これは沖にいるアジが小魚を岸に追い込んでくるので起こる現象なのですがアジの活性は食う気満々なので非常に活性が高くワームを見つけたら食うという極めて食わせる事は簡単なのでその回遊時期が来ると沢山のアジンガーが訪れます。

 

ですから回遊がある漁港は人で溢れしかも短時間の回遊かも分からないので手返しよく釣らないと行けないので掛けたら素早く取り込み次から次へと釣っていきます。

 

そうするとロッドの役割が夜のアジングとは違う意味で非常に重要になってくる。

 

2g、3gの重いジグヘッドをより遠くにキャスト出来る事、キビキビ動かすアクションがつけ易い事そして掛けた尺以上のアジを素早く取り込む事この三つを兼ね備えたロッドが必要になってくるのです。

 

10g以上のSキャリーやフロートなどを投げるロッドは世に沢山あってもジグヘッド単体で5g位までを扱い易い専用ロッドは34にもないですし余り売られていないと思います。

 

ですから皆さん汎用性の高いロッドでそのアジを釣っておれると思うのですが専用ロッドがあれば非常に扱い易いのではないかと考え作る事にしました。

 

まず最初に取り掛かった事は、アクション決めなのですが重いジグヘッドを遠くに投げるにはスローでもミディアムでもファストでも可能なのですが次のジグヘッドをキビキビ動かすという事が意外と難しくティップからベリーに掛けての強さや曲がりが非常に重要になり魚を自由にさせずにこちら主導で取り込むにはバットパワーの問題なので先ずはティップからベリーのアクションと強さを決めてから始めました。

 

10gを超えるリグを遠くに投げるのはファストアクションにすると力で投げないといけなくなるそれは遠心力の問題で遠心力は皆様もご存知のように円周とスピードに比例するのでロッドの曲がりが少ないという事は円周が少ない事になりその分力を入れてスピードを上げないと飛距離が出なくなります、ですから非力な人がそういうロッドでは遠投は難しく僕はその様な重いリグを投げるアクションは誰もが投げられる様にスロー気味にしてロッドの曲がり幅が大きくなる様にしております。

 

ですが、今回のロッドはジグヘッドを動かす事が重要なので、昔それこそ20年くらい前のアジングはまさにそんなアジングでしたからアクションの優劣で釣果に明らか差が出ました、やはりワームを目立たせる動きをさせてその後のストップが重要でそれが出来る人がよく釣るのです。

 

マズメの釣りか方は、それと同様でキビキビジグヘッドを動かしそれをピタッと止める事が重要で止めた瞬間にアジのリアクションバイトを誘うのでロッドのアクションが物凄く大事で例えばジグヘッドを動かそうとした時のロッドの動きはティップに重さが乗り曲がり切り次にベリーで支えその反発でタイムラグがない状態でジグヘッドを動かせる様にしたいのです。

 

そこで基本となるアクションを出して一本プロトを作りそこから変更点を色々出して作り上げていこうと今回はマズメパターンなのでマズメのある地域の石川に住んでいるインストラクターのタイキと一緒にやって行く事にしました。

 

最初に決めないといけないのはソリッドの長さなのです、アジングロッドにおいて30tカーボンソリッドティップを僕は絶対だと思っているのでその部分のアクションと長さを決めないと始まらない。

 

アクションを付け易くする為にソリッドの長さをFPR―46のようなショートソリッドにした方がキビキビしたアクションは付け易いのでその長さを参考に潮流の変化も分かり易くする為にF-tunedのどこで曲がる様にするのかを長さを順番に変えて調整する事にしました。

 

サンプル作る事10数度ティップの長さとベリーの強さのバランスを計りこれならばと二人が納得出来るアクションが出来たのが去年の夏でそこからバットの強さを調整し満足出来るロッドが出来たのが12月でした。

 

このロッドは本当にマズメに特化しているのでどなたが使われてもマズメの群れで入って来るアジに対してジグヘッドをアピール出来る動かし方が出来ますし掛けてからは力強いバットパワーで有無を言わさずこちらを向けて強引な取り込みも出来るようになっており尺オーバーでも簡単に抜き上げる事が出来メチャクチャ使い易いロッドになっております。


参考までに
マズメのアジは群れで泳ぐので自分の食べた餌が仲間という名の敵に取られる危険がある訳です、ですからワームを食ったアジはすぐにその場を離れようと反転するのでその際に出るアタリで直ぐにアワセると口の横に掛かるので蛇腹上に非常に薄くなっているので口切れでバラす事になります。
対策としては、アタリがあってから一瞬間を置きロッドに重さが乗ってからアワセると喉の奥に掛かりバレる事はなくなりますこれは針の問題ではなく食い方の問題なので常にアタリがあればアワセる癖が付いている我々アジンガーはかなり苦労しますが慣れると出来るようになりますのでバラすと言われる方は、ぜひ実践してもらえればいいと思います。

 

 

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