製品開発のこと
魚の目線
私達は、製品を開発する上で必ず行って要る作業が有ります。
それは水中での確認と言う作業です。
これは実際に海に潜る事で頭の中で考えているモノの動きと実際の動きのズレを確認しそれを知る事で間違った概念を払拭しようとしております。
一般に考えられている事やイメージは、ルアーは左右に動かないと魚は反応しない様なイメージが有りますが実際には、そんな事は有りません。
むしろ動かない方が良いと言っても過言ではないと思います。
私達は、人間の目でモノを見ており魚の目でモノを見ているわけでは有りません。
目の大きい魚、マグロ、タイetc.は、目で餌を追いますですから目立つものに対して反応するのですが、アジも勿論目の大きい魚の部類に入りますが、目でだけで餌を追っているのではなく側線により餌の出す動きを感じ追ってもおります。
ですから、動き過ぎるモノは見切られ易く、むしろ動かない物でより動きの強い物の方が反応が良くなったりします。
水槽と実際に海に潜るのとではその動きに歴然とした差が出て来ます。
それはやはり人間がリグを引くと言う事と、ラインの角度の問題があります。
何と言っても水槽だとどれだけ大きくても水族館の巨大水槽くらいの深さですが、実際に釣っている海はそれ以上深い所は沢山有る訳です。
水族館の水槽でルアーの動きがが見れればまだ良いのですが、それは現実には無理なので、水圧のかかる実際のフィールドで観察してみるのです。
フォールの際の動き等は、潜って実際に釣っているのを見るのと水槽で動かしているのとでは全然動きが違っております。
それ故にこの確認作業が重要だと私達は思っております。
どうやって釣るか
最近は、アジを沢山釣る事よりもどうやって釣るかに興味が行っております。
ですからジグヘッドの1g縛りみたいな事をやってずいぶんと自虐的な釣りをしております。
昔はそれこそどうやったら人よりも一匹でも多くのアジを釣れるかと言う事ばかりを考え釣っておりました。
アジがアタリ、アワセる、取り込むまで一気にしてしまい、アジも水面をバシャバシャ跳ねながら飛んで来て直ぐに投げ返し釣る、と言うまるで鰹の一本釣りの様な事をしておりました。
確かにその様な事をしていると手返し等が素早くなり、一連の動作に無駄がなくなるので良いのですが、面白みと言うか妙味に掛ける様な気がしまして、最近は色々とそんな縛りをして楽しんでおります。
さて1g縛りをやっておりますと非常に難しい場面に幾つも出くわします。
その一つが強風です。
風が吹けば、軽量ジグヘッドは飛ばない、沈まない良い事は何も有りません。
だから色々考え、工夫をします。
投げる方向の工夫で飛ぶ様になり、風のせいでポイントが変わるのでそれを的確に読む様になり沈まないならどうしたら沈むのか…
この様に色々考えるのです。
そうすると人間捨てたものではなく、必要に迫られると色々思い付き対処出来る様になっていきます。
例えば飛ばないのなら手前足下にアジは居ないのかと考え、居ると仮定してどうやれば釣れるのか、という事を工夫し、釣っていくと思いも掛けない所で釣れたりして新たな発見になります。
この連鎖が面白く、段々連想ゲームの様に次から次へと疑問が浮き上がり答えを探し一つ一つ解決してゆき、その答えに対処するにはこんな道具が有ったら良いと考え、それが製品作りに繋がって行く。
物作りは楽しいです。
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