ゼログラヘッド

ゼログラヘッド

昨今アジのメインとなる餌はプランクトンで、その影響でアジの餌の捕食の仕方が変わってきている。
小魚がメインの餌の場合は小魚は食べられたくないので当然逃げる訳で、アジは逃げる小魚を追い掛けて食べる習慣がついています。
ところがプランクトンは逃げないので、昨今のアジは逃げる餌を食べる習慣が付いておらず、逃げるモノに対して追い掛けてまで食べないのです。
ですから軽量ジグヘッドを使用することにより長時間一定層にジグヘッドをキープする事が必要になってきます。
しかし軽量ジグヘッドは当然の事ながら軽いので、使用する上で初心者の方達など、とりわけ慣れておられない方達にはジグヘッドが投げられない、どこにあるか存在感が希薄、などと言った使用するに当たっての難問が存在している。
それを何とか出来ないか、との思いがこのジグヘッドを作ろうと思ったキッカケだった。

三年前のことですが、そこで色々な取り組みが始まりました。
早く沈もうとするものを沈まないようにするには、浮力の有るモノをジグヘッドに巻く事により、よりゆっくり沈むのでないかと言う事で比重の小さい柔らかい素材を探し、それをジグヘッドに巻いてテストをし始めました。
しかし色々な素材を変えてもジグヘッドの沈下スピードを抑制できるようにするにはかなりの大きさになり、抵抗が大きくなったり飛距離の低下やアジが吸い込みにくくなったりといくつもの難問に直面した。
発想は間違いがない筈なのでそこから思考錯誤が始まった。
先ずは実際にスローフォールさせたら本当に釣れるのか!?と言うことを確認する為に、ジグヘッドのリーダー側に浮力の有る発泡玉を付けてジグヘッドの浮力を抑え長時間レンジキープが出来るのかを確認し、実釣テストを行い釣れることを確認した。
そこで改めて製造を決め工場と打ち合わせを繰り返し、ジグヘッドのヘッド部分をどうするかを話し込んだのですが、コアに鉛を使用しその周りを浮力の有る樹脂でコーティングする事で沈下スピードは抑えることが出来るのですが、そこでまた問題点が幾つか出てきた。
まず一番はコスト面。
どうしても型を2個使う必要があって2回分の手間が掛かりコストが跳ね上がる。
いくら良いものでも常識外れな価格では意味がないので、一旦型を二個使う事は置いといて他の方法を模索した。
型で樹脂を付けるのではなくコーティング出来ないかと色々やりましたが、コーティングは使用目的は別ですがパテントがあり鉛では難しいとのことで金属を色々変えて試したのですが、コスト面や重量交差の問題で中々難しく、結局元に戻り型を二つ使う方法でなんとかコストダウン出来ないかと再度そちらの方に方向転換。
それと同時にフック形状を決める為にフックの曲げに入った。
今回は、プランクトンパターンに対応する為に作るジグヘッドなので、フック形状も口を大きく開かないアジにいかに吸い込みやすくして喉の奥まで入れさせるかを考えないといけなく、しかも口の中のどこかに針先が触れやすいようにオープンゲイブにしないといけないので、かなりの矛盾点を解決しないといけない・・・
例によってまた、50種類くらいの形状に生針を曲げて焼いてもらい、それをその当時一番アジがいてプランクトンパターンだった愛媛に持ち込みテストを二日間かけてやりました。
その結果5種類位に絞り込めたのでそれをコピーし10本ずつ曲げ、また焼いてもらい今度は壱岐に行き4人でテストをしました。
テストには最低でも一種類十匹位は釣らないと分からないので、アジの多い場所に行きテストを繰り返すのですが、やはりそれ位釣ると僅かずつですが差が出てきて優劣が分かってきます。
そのテストで3種類まで絞込み、また同じように曲げて焼いてもらい、再び壱岐に行きテストをして最終形を決めました。
と同時に型の方も何とかコストを少し下げる方法が見つかり生産に目処が立ち、ジグヘッドのアイテムも樹脂をコアの鉛に付ける為にどうしてもヘッド部分が大きくなるのでジグヘッドの重さが限られ、今回はスローフォールが目的なので0.7gまでとして0.3gから0.1g刻みで5アイテムと決定致しました。
カウンターサンプルを受け取り水中観察を行ったのですが、その際見えたものは想像以上の光景だった!
通常のジグヘッドよりもゆっくりと沈むと想像していたのですが、それはフリーフォールだけでテンションを掛けた瞬間全てが劇的に変わった。
通常のジグヘッドは沈んで行くのにゼログラヘッドは止まったように見え、殆ど沈まず一定層をキープし、その差はどんどん広がり終いには見えなくなった。
そのジグヘッドだけ特別なのかも知れないと、幾度もジグヘッドを変え試したのですが、結果は全て同じでテンションをかけた瞬間にジグヘッドがその層をキープする様にゆっくりと移動していく。
これは誰もが苦しむレンジキープがラインを張るだけで出来、プランクトンパターンの際のアジングを極めて簡単にしてくれ、誰でもアジを手にするチャンスが増えるジグヘッドだと確信しました。
今回のゼログラヘッドは、0.1g毎の違いなのでその違いが分かり難いので重さ表記を入れようと思いましたが、曲面が多くて文字が小さくなるので読み辛く違いが分かり難いので、一番分かり難い0.4gと0.6に突起を付けて違いを明確にしました。
今までのアジングの常識を覆すゼログラヘッド、是非一度お使い下さい。

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